「CLS350はどんな車なの?」
「CLS350の維持費はいくらかかるの?」
このように、メルセデス・ベンツCLS350の購入を検討する方は様々な疑問をお持ちではないでしょうか。
CLS350は、優雅さとスポーティさを兼ね備えた4ドアクーペで、3.5リッターV6エンジンを搭載した高級車です。
しかし、タンブルフラップの故障やエアサスペンションの不具合など、いくつかの特徴的な問題点も指摘されています。
今回は、「CLS350の特徴と故障しやすい箇所」「購入時の注意点」「高く売るためのポイント」について詳しく解説していきます。
これからCLS350の購入を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
cls350はどんな車?
メルセデス・ベンツCLS350は、優雅さとスポーティさを兼ね備えた4ドアクーペです。
全長4.92m、全幅1.88m、全高1.43mのワイド&ローなフォルムで、乗車定員は4名となっています。
3.5リッターV6エンジンを搭載し、最高出力は272馬力を発揮します。
7速オートマチックトランスミッションと組み合わされ、スムーズな走行を実現しています。燃費は10・15モードで8.5km/Lとなっており、ハイオク仕様となっています。
価格は新車で850万円からスタートし、中古車市場では170万円程度から見つけることができます。
cls350が壊れやすいと言われる要因
CLS350は高級車としての優れた性能を持つ一方で、特定の部品に関する故障や不具合が指摘されており、その維持費用が所有者の大きな課題となっています。
ここでは、CLS350が抱える主な技術的な問題点について詳しく解説していきます。
タンブルフラップのプラスチック製ステーが経年劣化で破損し、エンジン不調の原因となる
タンブルフラップの故障は、CLS350オーナーを悩ませる深刻な問題です。
プラスチック製のステーが経年劣化により破損することで、エンジンの吸気量調整が正常にできなくなり、エンジン不調を引き起こします。
この不具合が発生すると、エンジンチェックランプが点灯し、走行に支障をきたすことになります。
修理には通常インテークマニホールド全体の交換が必要となり、ディーラーでは20万円以上の修理費用がかかってしまいます。
ただし、近年では対策品としてアルミ製のタンブルフラップが登場しており、これに交換することで再発を防ぐことができます。
オルタネーター(発電機)が高温環境下で故障しやすく、特に夏場に不具合が発生しやすい
オルタネーターの故障は、CLS350の夏場における重大な問題となっています。発電時に高温になるため、特に暑い季節に故障が多発する傾向があります。
この不具合が発生すると、バッテリーへの充電が不十分となり、最悪の場合は走行中にエンジンが停止する可能性もあります。
修理には10万円程度の費用がかかり、さらにバッテリー交換も必要になることがあります。
レッカー移動が必要になるケースも多く、予期せぬ出費を強いられることになります。
エアコンコンプレッサーの焼付きや異音といったトラブルが避けられない
エアコンコンプレッサーの故障は、CLS350の維持費を押し上げる要因の一つです。
コンプレッサーの焼付きやロックが発生すると、システム内に削れカスが回り、さらなる故障を引き起こす可能性があります。
修理には30万円から40万円程度の費用がかかり、コンプレッサーだけでなく、関連部品の交換も必要になることがあります。
特に夏場は高負荷がかかるため、故障のリスクが高まります。
エアサスペンションシステムの不具合が多く、特にバルブブロックの故障により車高が下がる問題が発生する
エアサスペンションの故障は、CLS350オーナーを悩ませる代表的な問題です。
特にリアの車高が下がる症状が多く報告されており、バルブブロックの故障が主な原因となっています。
この不具合が発生すると、エンジンを始動するたびにエアマチックのポンプが作動して車高を復帰させる必要があり、ポンプの過剰な負担につながります。
修理にはバルブブロックの交換が必要で、約20万円の費用がかかります。
さらに、エアサス本体も劣化している場合は、追加で15万円程度の修理費用が必要になります。
cls350を購入する際に気を付けるポイント
中古のメルセデス・ベンツ CLS350は、優雅なデザインと高級感を備えた魅力的な4ドアクーペですが、購入時には慎重な検討が必要です。
特に「状態の良さ」だけでなく、維持費や使用環境との相性など、総合的な判断が重要になります。
ここでは、CLS350を購入する際に失敗しないための重要なチェックポイントを解説します。
整備記録簿の有無と内容を確認し、定期的なメンテナンス履歴があるかを確認する
整備記録簿は中古CLS350を購入する際の重要な判断材料です。
記録簿には定期点検や修理の履歴が記載されており、これまでの車両管理状態を把握することができます。
ただし、記録簿の有無だけでなく、現在の車両状態を詳しく確認することが大切です。
メルセデス・ベンツの正規ディーラーで実施された整備であれば、365日または15,000kmごとのメンテナンス記録が残されているはずです。
特に、エンジンオイルの交換履歴やエアサスペンションの整備記録は、将来的な故障リスクを予測する上で重要な情報となります。
エアコン、オーディオ、パワーウインドウ、電動ミラーなどの電装品が正常に作動するか確認する
CLS350には数多くの電装品が搭載されているため、購入前の徹底的な動作確認が必要です。
パワーウインドウやシートメモリー機能、電動格納ミラーなどの基本的な装備から、エアコンの冷暖房性能、オーディオシステムの音質まで、すべての機能を細かくチェックしましょう。
特にエアコンコンプレッサーは高額な修理費用がかかる部品のため、作動音や冷房効果を入念に確認する必要があります。
また、メーターパネルに警告灯が点灯していないかどうかも重要なチェックポイントとなります。
全長4,940mm×全幅1,880mm×全高1,415mmと大きめのボディサイズであることを確認する
CLS350は全長4.94m、全幅1.88m、全高1.42mという大きなボディサイズを持つ4ドアクーペです。
この大きさは、一般的な駐車場や狭い道路での取り回しに影響を与える可能性があります。最小回転半径は5.3mとなっており、市街地での運転には慣れが必要です。
特に地下駐車場や機械式駐車場を利用する場合は、事前に収容可能かどうかの確認が必要です。
ただし、このサイズによって広々とした室内空間と優雅な外観が実現されており、高級車としての存在感を演出しています。
cls350を高く売る方法
CLS350を高値で売却するための「3つの重要なポイント」をご紹介します。
これらのポイントを押さえることで、愛車の価値を最大限に引き出すことができます。
整備記録簿を確実に保管し、定期的なメンテナンス履歴を残す
整備記録簿は、CLS350の価値を最大限に保つための重要な書類です。
記録簿には定期点検や修理の履歴が記載されており、これまでの車両管理状態を証明する大切な資料となります。
特にメルセデス・ベンツの正規ディーラーでの整備記録は、査定時に高評価につながります。
記録簿がない場合、査定額が大幅に下がってしまう可能性があるため、メーカー保証書や車検証と一緒に車内に保管することをおすすめします。
また、電子管理システムも活用し、デジタルでの記録も残しておくと安心です。
複数社(最低でも2社以上)に査定を依頼し、価格を比較する
CLS350の買取価格は査定会社によって大きく異なります。
同じ車両でも査定額に100万円以上の差がつくことも珍しくありません。
例えば、2019年式CLS220dスポーツの場合、最高額450万円から最低額330万円まで120万円もの差が出た実例があります。
そのため、最低でも3社以上の査定を比較することで、より高額な売却が期待できます。
走行距離が5万km以下のうちに売却を検討する
走行距離が査定価格に与える影響は非常に大きく、特に5万kmを超えると査定額が大きく下がる傾向にあります。
例えば、2018年モデルの場合、走行距離3万km未満では500万円台の査定額がつくケースもありますが、7万kmを超えると300万円台まで下がってしまいます。
そのため、走行距離が5万kmを超える前に売却を検討することで、より高い査定額を期待することができます。
cls350に関するよくある質問
10年落ちのCLS350を購入するのは危険ですか?
10年落ちのCLS350の購入は、適切な整備記録があれば検討する価値があります。
ただし、購入前には必ず整備記録簿でメンテナンス履歴を確認し、電装品やエンジンの状態を専門店で詳しくチェックする必要があります。
特にタイミングベルトやエアサスペンション、電装系統の状態確認が重要です。
価格は年式や走行距離によって40万円から200万円程度で推移しており、状態の良い車両であれば、まだまだ快適に乗ることができます。
CLS350の維持費はどのくらいかかりますか?
CLS350の維持費は年間で約100万円程度を見込む必要があります。自動車税が年間5万円、重量税が2年で3.2万円、任意保険料が年間約3万円かかります。
さらに、定期点検や消耗品の交換、予期せぬ修理費用なども考慮が必要です。
特にエアサスペンションの修理には20万円以上、エアコンコンプレッサーの交換には30万円以上かかる可能性があります。
燃費は市街地で8.5km/Lほどですので、年間1万km走行で約15万円の燃料費を見込んでください。
アンビエントライトは標準装備されていますか?
CLS350にはアンビエントライトが標準で装備されています。3色(暖色系オレンジ、寒色系ブルー、白昼色系ホワイト)から好みの色を選択することができ、室内の高級感を演出します。
これにより、夜間の室内照明を自分好みにカスタマイズすることが可能で、上質な空間を楽しむことができます。
保証切れ後の故障リスクはどの程度ありますか?
保証切れ後のCLS350は、いくつかの重要な故障リスクに注意が必要です。
特にタンブルフラップのプラスチック製ステーの経年劣化、オルタネーターの夏場での故障、エアコンコンプレッサーの焼付き、エアサスペンションのバルブブロック不具合などが報告されています。
これらの修理費用は部品によって10万円から40万円程度かかることがあります。
ただし、定期的なメンテナンスと早期発見・対応により、大きなトラブルを防ぐことは可能です。
まとめ
メルセデス・ベンツCLS350は、優雅さとスポーティさを兼ね備えた4ドアクーペで、3.5リッターV6エンジンを搭載した高級車です。
しかし、タンブルフラップの故障、オルタネーターの不具合、エアコンコンプレッサーの問題、エアサスペンションの故障など、いくつかの特徴的な不具合があることが知られています。
購入を検討する際は、必ず整備記録簿の確認を行い、電装品の動作確認、ボディサイズの確認など、細かいチェックポイントを押さえることが重要です。
また、売却時の価値を最大限に保つためには、定期的なメンテナンス履歴の保管と、走行距離が5万km以下での売却を検討することをお勧めします。