「GLEクーペの維持費はどのくらいかかるの?」
「故障のリスクはどの程度なの?」
GLEクーペは、SUVの機能性とクーペの美しさを兼ね備えた特別な車両ですが、10年間の維持費総額は約500万円から600万円程度と、計画的な資金準備が必要になります。
今回は、「GLEクーペの基本的な維持費」や「故障リスクと対策」、「購入時の注意点」などについて詳しく解説していきます。
高級輸入車の購入を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
GLEクーペとは

メルセデス・ベンツGLEクーペは、SUVの機能性とクーペの美しさを兼ね備えた特別な車です。
なだらかな流線型のルーフラインと力強いボディが特徴で、5人乗りのクーペスタイルを採用しています。
通常のSUVとは異なり、スポーティでスタイリッシュなデザインが目を引きます。
このような特別なデザインを採用した理由は、SUVの実用性を保ちながら、よりエレガントな外観を求めるお客様のニーズに応えるためです。
実際、ラゲッジルームは最大1,720リットルという広さを確保しており、実用性も十分です。
具体的な装備として、車両周囲の状況を把握できる360度カメラシステムや、駐車をサポートするアクティブパーキングアシストを標準装備しています。
また、人工知能による学習機能を備えた対話型システム「MBUX」も搭載し、快適な運転をサポートします。
このように、GLEクーペは高級感とユーティリティを両立させた、新しい形のSUVとして多くの方に選ばれています。
GLEクーペの維持費
メルセデス・ベンツGLEクーペの維持費については、燃費、税金、保険料、車検代などの観点から考える必要があります。これらの要素は、GLEクーペの所有者にとって重要な経済的影響を与えるため、詳しく理解しておくことが大切です。
それでは、GLEクーペの維持費に関する各要素について詳細に見ていきましょう。
燃費
メルセデス・ベンツGLEクーペは、大きな車体ながら優れた燃費性能を持っています。
WLTCモードでの燃費性能は、2.0リットルエンジンを搭載したGLE300dで14.2km/L、3.0リットルエンジンのGLE400dで11.7km/Lを達成しています。
これは同クラスの3000ccクラスの車両と比べても、とても優秀な数値といえます。
このような燃費の良さを実現できる理由は、最新のディーゼルエンジン技術にあります。
特に2代目に搭載される2.9リットル直列6気筒エンジンは、クリーンな排気ガスと燃費性能を両立させています。
実際の走行では、市街地モードで9.0km/L、郊外モードで12.9km/L、高速道路モードで15.2km/Lという数値を記録しており、使用状況に応じて効率的な走行が可能です。
さらに、85リットルの大容量燃料タンクにより、1回の給油で1000km以上走行できることも、長距離ドライブでの経済性を高めています。
このように、GLEクーペは高級SUVでありながら、実用的な燃費性能を実現しており、維持費の面でも安心して乗ることができます。
税金
メルセデス・ベンツGLEクーペの税金は、年間で約50,000円から51,000円の自動車税がかかります。
この税金額は、GLEクーペの排気量が3.0リットル以下であることが理由です。
また、初回登録から13年を経過すると税額が15%程度増額されますが、現在のモデルではまだその心配はありません。
具体的な税金の内訳として、新車購入時には消費税と自動車税環境割が必要です。
さらに、毎年の自動車税に加えて、車検時には自動車重量税が発生します。
ただし、2代目のクリーンディーゼルモデルはエコカー減税の対象となるため、重量税が全額免除されるという特典があります。
このように、GLEクーペは高級車でありながら、エコカー減税の恩恵を受けられるため、税金面での負担を抑えることができます。
ただし、購入後13年を経過する前に、次の車への乗り換えを検討することをおすすめします。
自賠責保険や任意保険料
メルセデス・ベンツGLEクーペの保険料は、自賠責保険が24か月で20,010円と、比較的手頃な金額に設定されています。
この金額設定は、車種による違いがないため、白ナンバーの登録車であれば一律となっています。
一方、任意保険については、型式別料率クラスにより保険料が決まり、GLEクーペの場合、対人賠償が8クラス、対物賠償が8クラス、搭乗者傷害が7クラス、車両保険が17クラスとなっています。
具体的な保険料の例として、20等級でゴールド免許を持つ30歳以上のドライバーが年間8,000kmの走行で車両保険に加入する場合、月額約2万5千円から3万円程度となっています。
ただし、運転者の年齢や走行距離、保険内容によって金額は大きく変動します。
このように、GLEクーペの保険料は、自賠責保険については一般的な金額で、任意保険については運転条件に応じて柔軟に設定できるため、計画的な資金準備をすることで無理なく維持することができます。
車検代
メルセデス・ベンツGLEクーペの車検費用は、初回車検で約9万3千円、2回目以降は約21万5千円程度となっています。
この金額の違いは、新車から3年間有効なメルセデスケアの影響です。
初回車検では、エンジンオイルやフィルター交換、尿素注入などが無料となるため、点検代と法定費用のみで済みます。
具体的な費用の内訳として、2回目の車検では、法定費用と車検代行費用が約7万2千円、2年点検や部品交換を含む整備費用が約14万3千円かかります。
交換する部品には、エンジンオイル、オイルフィルター、ブレーキフルード、バッテリーなどが含まれています。
このように、GLEクーペの車検費用は初回こそ抑えられますが、2回目以降は輸入車ならではの本来の費用がかかってきます。
ただし、正規ディーラー以外の整備工場を利用することで、ある程度の費用削減も可能です。
GLEクーペを購入する注意点
GLEクーペ購入時の注意点は、以下の通りです。
- 駐車時や車線変更時に注意が必要
- クーペスタイルの影響で開口部が狭く、大きな荷物の積み下ろしに不便
- 一般的なSUVと比較してリセールバリューが低めになる傾向
それぞれの注意点を紹介していきます。
駐車時や車線変更時に注意が必要
メルセデス・ベンツGLEクーペは、流線型のデザインにより後方視界が制限されるため、運転には慣れが必要です。
この視界の制限は、特に駐車時や車線変更時に顕著となり、死角が大きくなることで運転の難しさを感じることがあります。
そのため、メーカーは360度カメラシステムとアクティブパーキングアシストを全モデルに標準装備しています。
具体的な運転支援として、360度カメラは車両の周囲をリアルタイムで確認でき、障害物との距離感を把握しやすくなっています。
また、アクティブパーキングアシストは自動操舵とブレーキ機能により、縦列駐車や車庫入れをサポートしてくれます。
ただし、これらの機能に頼りすぎると事故につながる可能性もあるため、目視確認との併用が重要です。
このように、GLEクーペは最新の運転支援技術を備えていますが、その特徴的なデザインゆえに、安全な運転のためには装備の使い方に慣れる時間が必要となります。
クーペスタイルの影響で開口部が狭く、大きな荷物の積み下ろしに不便
メルセデス・ベンツGLEクーペは、ラゲッジスペースの使い勝手に制限があります。
クーペスタイルの斜めに傾斜したリアエンドにより、荷室の開口部が狭くなっています。
標準状態でも655リットル、後部座席を倒すと最大1,790リットルという大容量を確保していますが、実際の使用では開口部の狭さが荷物の出し入れを難しくしています。
具体的な不便さとして、ゴルフバッグは3個まで積めるものの、大型のスーツケースや背の高い荷物を積む際には工夫が必要となります。
この課題に対して、メーカーはAIRMATICサスペンションによる車高調整機能やフットトランクオープナーを標準装備し、積み下ろしの手間を軽減する工夫をしています。
このように、GLEクーペは十分な容量を持ちながらも、デザイン性を重視したボディ形状により実用面での制約があることを、購入前にしっかりと考慮する必要があります。
一般的なSUVと比較してリセールバリューが低めになる傾向
メルセデス・ベンツGLEクーペは、通常のSUVモデルと比べてリセールバリューが低めになる傾向があります。
この傾向は、SUVクーペという特殊なボディスタイルが原因です。
SUVモデルのほうが安定して高い水準で買い取られるのに対し、クーペモデルは新車価格が若干高めに設定されているにもかかわらず、中古市場での需要が限定的となっています。
具体的な数値で見ると、5年後のリセールバリューは、GLE350d 4マチックスポーツ(SUVモデル)が37%であるのに対し、GLE350d 4マチッククーペスポーツは48%となっています。
また、新車価格が1,186万円のGLE400d 4マチッククーペスポーツの場合、2年後には1,046万円まで価格が下がります。
このように、GLEクーペは魅力的な車両ではありますが、将来の売却を考えると、通常のSUVモデルと比べて資産価値の低下が大きくなる可能性があることを、購入前に考慮する必要があります。
GLEクーペの維持費に関するよくある質問
メルセデス・ベンツGLEクーペの維持費に関しては、10年間の総額、故障のリスク、必要な予備費など、様々な観点から考慮する必要があります。
高級輸入車ならではの特徴や課題があり、購入を検討する際には慎重な検討が求められます。
以下、GLEクーペの維持費に関する主要な質問について、詳しく解説していきます。
10年間の維持費総額はどのくらいですか?
メルセデス・ベンツGLEクーペの10年間の維持費総額は、約500万円から600万円程度となります。
この金額には、年間の自動車税50,000円、重量税20,500円、自賠責保険料8,825円に加えて、燃料代や任意保険料などの基本的な維持費が含まれています。
さらに、定期的なメンテナンス費用として、エンジンオイル交換(年2回で26,384円)やタイヤ交換(4年ごとに約13万円)なども必要となります。
具体的な年間維持費の内訳として、基本的な維持費が約40万円、予備費として30万円以上を用意する必要があります。
また、4年目以降は車検費用が約21万5千円かかり、メンテナンス費用も10~15万円程度上乗せされます。
このように、GLEクーペは高級輸入車ならではの高額な維持費がかかりますが、計画的な資金準備と定期的なメンテナンスを行うことで、長期的な維持が可能となります。
購入を検討する際は、これらの維持費を考慮した資金計画を立てることをおすすめします。
故障のリスクはどの程度ですか?
メルセデス・ベンツGLEクーペは、定期的なメンテナンスが必要で、年間20万円程度の修理費用を想定しておく必要があります。
この金額設定となる理由は、経年劣化による様々な不具合が避けられないためです。
特に、エアコンのコンプレッサーやオルタネーターといった重要な部品の故障リスクが高く、修理には30万円から40万円程度の費用がかかることもあります。
具体的な故障例として、エンジンのオイル漏れ、電気系統の不具合、ナビの画面のブラックアウト、エアサス関連のトラブルなどが報告されています。
また、初期ロットでは電子デバイスの不具合も多く見られ、ヘッドライトやロードサインアシストのエラーなども発生しています。
このように、GLEクーペは高級車ならではの故障リスクを持っているため、修理代金として常時30万円以上を用意しておくことをおすすめします。
ただし、毎月2万円程度の維持費を確保できれば、余裕を持って維持することができます。
予備費はどのくらい必要ですか?
メルセデス・ベンツGLEクーペは、経年劣化による故障が避けられず、年間20万円程度の修理費用を想定しておく必要があります。
この故障リスクは、主に電子系統の不具合やエンジン関連の問題に起因します。
特に初期ロットでは、ヘッドライトやロードサインアシストのエラー、ナビの不具合など、電子デバイスに関するトラブルが多く報告されています。
具体的な故障例として、エアコンのコンプレッサーの焼き付きや異音(修理費30~40万円)、オルタネーターの発電不良(修理費20万円以上)、サンルーフの開閉不良、エンジンのオイル漏れなどが挙げられます。
また、電気系統の不具合やナビの画面のブラックアウト、エアサス関連のトラブルなども報告されています。
このように、GLEクーペは高級車ならではの故障リスクを持っているため、修理代金として常時30万円以上を用意しておくことをおすすめします。
ただし、毎月2万円程度の維持費を確保できれば、余裕を持って維持することができます。
まとめ
メルセデス・ベンツGLEクーペは、SUVの機能性とクーペの美しさを兼ね備えた特別な車両です。
なだらかな流線型のルーフラインと力強いボディが特徴で、最大1,720リットルの広々としたラゲッジスペースを確保しています。
維持費については、10年間の総額が約500万円から600万円程度となり、年間の基本的な維持費が約40万円、予備費として30万円以上が必要です。
具体的には、自動車税50,000円、重量税20,500円、自賠責保険料8,825円に加え、定期的なメンテナンス費用が発生します。
購入時の注意点として、後方視界の制限や荷室の開口部の狭さ、一般的なSUVと比べて低めのリセールバリューなどがあります。
また、故障リスクも考慮する必要があり、年間20万円程度の修理費用を想定しておくことが推奨されます。
GLEクーペは高級輸入車ならではの高額な維持費がかかりますが、計画的な資金準備と定期的なメンテナンスを行うことで、長期的な維持が可能な車両といえます。